2019.08.01
気取りのなさが魅力の、街角の和菓子屋さん
伊勢屋 初富店
こんにちは! 新京成沿線在住30ウン年のヴィッキーです。
みなさんは、ひと口に和菓子屋といっても2つの形態があることを知っていましたか?
「和菓子屋にはお茶席などで使われる生菓子を扱う上菓子屋と、早朝に手作りした餅菓子などをその日のうちに食べてもらう朝生(あさなま)があるんです。うちの店は朝生で、朝早くから大福やお赤飯などを作って地元のお客さまに食べていただいています」と話してくれたのは伊勢屋初富店の中泉さん。
なるほど~。どおりで取材に訪れた午後3時頃には、のり巻きやおにぎり、弁当類はほぼ売り切れ。柏もちなどの餅菓子も残りわずかです。地元のお客さんがお昼やおやつ用に買ってしまわれたんですね。そして品物が少なくなる夕方4時半~5時ごろにはお店は閉めてしまうとか。
それでもショーケースのお菓子を見てみましょう。
白のこしあん、ピンクのみそあんの柏もちが並んでいます。草もち仕立てのつぶあんもあり、もっちもちの歯ごたえとあんこの甘さが脳内をめぐります。
定番のだんごや大福などのほか、暑い季節には水まんじゅうや寒天菓子などが登場。どれもリーズナブルで、四季折々の和の風味を気軽に味わえます。
鎌ヶ谷どらやき。皮に「鎌ヶ谷」の焼印が入っているので市外の方へのちょっとした手土産に。
残り少なくなってしまったおいなりさん。
ご飯ものは充実のラインナップで、各種おにぎり(105~115円)やのり巻き、お赤飯、茶めしもあります。
できたものから順次ショーケースに並び、全部そろうのが朝8時ごろ。人気は茶めしのおにぎりで、「茶めしはまだ?」と待っているお客さんもいるとか。
また最近は、茶めしを運動会のお弁当に利用するお母さんもいるそうで、たしかにおかずを数品添えれば立派なごちそうになりますね。
店内にはせいろや大釜がありますが、「鎌ケ谷のユニオン通りにも店があり、基本的にそちらで作ったものをここに運んで仕上げます」。
店長の中泉さんです。35年前に、お母さまと二人でこの和菓子屋を始めました。
中泉さんの1日は朝3時半に起き、4時から赤飯やご飯を炊くことからスタート。店は6時に開店です。
「朝早いので大変と思うこともありますが、お客さんにおいしいねって言っていただけるのがうれしくて続けてこられました」とにっこり。
取材後はみそあんの柏餅と鎌ヶ谷どらやき(いちご)でひと休み。少ししょっぱいみそあんは渋めの煎茶との相性がよく、いちごあんのどらやきはコーヒー、紅茶にも合います。
お店は初富駅からすぐ、県道57号線沿いにあります。緑のホロを目印にどうぞ!