2021.06.03
自由な発想を器に込める陶芸教室
こんにちは。
にじねこMiiです。
松戸にある陶芸教室「虚空窯(こくうよう)」を訪れました。
関東圏で陶芸といえば、茨城県の笠間焼や栃木県の益子(ましこ)焼が有名ですが、松戸に陶芸教室なんてちょっと意外かも?新京成線「松戸」駅から徒歩10分と、アクセスしやすいのも良いですね。
さて今回は一日体験教室(¥3,000)で、実際に作品を作ってきましたよ♪教えてくださったのは陶芸家の白次(しらつぐ)丈治郎さん。松戸に教室を開いて早25年。白井市でも陶芸教室を開いているそうです。
「タタラ」でマグカップと木の葉皿を作ろう
この日は「タタラづくり」という方法で「マグカップ」と「木の葉皿」を作りました。これは粘土を薄くスライスしたり、のべ棒で押しつぶすことで板状にし、それを曲げたりくっつけたりしながら、形を作っていくというものです。
まずはマグカップからスタート!カップの側面と底の部分をそれぞれ作ります。
信楽焼の粘土の両脇に「タタラ板」と呼ばれる木の板を置き、その上からのべ棒で平らに伸ばしていきます。
なるほど、これで厚さが均等になるんですね。
側面も底の部分も型紙どおりに切り抜き、
それをカップの型に貼り付けていきます。このとき、あとで粘土を型からはがしやすくするために、片栗粉をまぶすのだそう。生活の知恵という感じで面白いですね。
「ドベ」と呼ばれる泥状の粘土を接着剤がわりに、しっかりとパーツをくっつけていきます。
継ぎ目をならして、飲み口の部分も飲みやすいように少し微調整。マグカップなので本来は取っ手もあるのですが、にじねこはこれでおいしいビールが飲みたいと思い、取っ手はあえて付けないことにしました。
さてお次は木の葉皿です。木の葉皿もマグカップと同様、粘土を平らに伸ばし、型紙に合わせて葉っぱの形に切ります。
お皿なので少し深みをつけますよ。お皿の左右の下に、粘土を伸ばしたものを2本敷き、真ん中をへこませて少し深みをつけてあげます。
そこに細い棒の先で葉脈を入れたら完成!思ったよりもあっという間にできました。
マグカップにも木の葉皿にも、ちょっとオリジナリティーを追求してみました。こんなときって、なぜか無言になっちゃうんですよね。どんなデザインにしようか、あれこれ考える時間がまた楽しい!にじねこは「空」をモチーフにしようかな。
素焼きから色付けへ
さてこの日作ったカップとお皿は、2~3週間くらい乾燥させて(夏は1週間くらい)、一度「素焼き」にします。素焼きは14,15時間ほどかけて、ゆっくりと焼いていきます。一気に温度を上げると割れてしまうんだとか。
そして先生に素焼きしていただいたものがこちらです。
指でコンコンとたたくといい音がして、なんだかワクワクしてきました。少しずつ自分の器が出来上がっていく過程がとっても楽しみ!
紙やすりでカップやお皿の縁の部分を削り、滑らかにします。マグカップは飲み心地も大事ですからね。削った粉をぬれ布巾できれいに拭き取ったあと、コップとお皿の底の部分に撥水剤を塗ります。
これは釉薬が底につかないようにするためのもの。撥水剤を塗ることで底の部分に釉薬がかからないので、本焼きのときも器の底が下の板にくっつかないのだそうです。
ここからいよいよ色付けです。さてどんな風に仕上げましょう♪
にじねこが決めたテーマは「空」。
あまりに夢中になってしまい、気が付いたら終わりの時間ギリギリでした(;’∀’)。マグカップとお皿の両方なので、時間配分を考えて色付けしないといけませんね。
最後は本焼き
さてその後は先生にお任せするのみ!透明の釉薬をかけて、いよいよ「本焼き」です。出来上がりが楽しみで仕方ありません。
ちなみに本焼きは1250℃という高温で焼くのだそうです。焼成後はそのまま自然に冷めるのを待ちますが、なんと2~3日かかるんだそう。一つの作品が出来上がるまで、たくさんの時間と手間がかかっているんですね。
一度始めるとやめられない陶芸教室?!
白次先生によると、松戸教室には40人ほどの生徒さんが定期的に通っているとのこと。体験教室に行った最初の日は、ちょうど生徒さんお二人が、素焼きした器に絵付けをしている最中でした。
それぞれ陶芸を始めたタイミングは別だそうですが、和気あいあいとした雰囲気で作品に色を塗っています。
「ここの陶芸教室は、けっこう自由に作らせてくれるんです。長く続けてる人も多いですよ。先生!ほらもっと宣伝しないと。」なんて・・これだけでもうその場の雰囲気が伝わりませんか??
そして陶芸の魅力も語ってくれました。いわく、「自分で作ったものって、愛着が湧くのよね。多少不格好でも、大事に使おうって思うの。」と。
ですよね!自分が作った器でお酒や料理を楽しむなんて、最高じゃないですか。私はまさにそれがやりたくて、マグカップの取っ手は付けなかったんですよ(笑)。
さて後日、待ちに待った本焼きが終わったとの知らせがあり、受け取りに行くと出来上がりは・・こんな感じでした!
本焼きしたものは、色付けしたときとはガラッと雰囲気が変わっていました。「昼の空」のイメージで作りましたが、出来上がりは「夜の空」でしょうか。
デザインを考える楽しみ。
器を作る楽しみ。
出来上がりを待つ楽しみ。
そして日常で使っていく中で、愛着が湧いていく楽しみ。
一つの器でこんなにたくさんの幸せな気持ちが味わえるなんて、すてきじゃありませんか?
この夜、出来上がったカップで、いつもよりさらにおいしいビールをいただいたことは言うまでもありません。
虚空窯(こくうよう)
Address
千葉県松戸市根本334
Tel
0473-69-0321
営業時間
火、水、金、土曜
(火、水曜は白次先生/金、土曜は他の先生)
定休日
月、木、日曜