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ひとり時間を大切にしたい人のための喫茶室

喫茶と読書 ひとつぶ

こんにちは。にじねこMii です。

皆さんは普段の生活の中で、自分だけの静かな時間をとることはありますか?

何かに没頭したり、あるいは逆に頭を空っぽにして物思いにふけったりできる特別なひととき。せわしない毎日を過ごしていると、そんな時間ってなかなか持てないのではないでしょうか?

喫茶と読書 ひとつぶ

今回ご紹介するのは、新京成線「常盤平」駅のそばにある「喫茶と読書 ひとつぶ」。一人時間に心静かに没入できるカフェ空間です。自分だけの秘密にしておきたくなる、そんな喫茶室なのです。

お店はビルの3階にあり看板もあまり目立たないので、気を付けないと知らずに通り過ぎてしまうかもしれません。階段を上ってお店の扉を開け、靴を脱いで入ります。まるで誰かのマンションの一室にお邪魔したかのようです。

喫茶と読書 ひとつぶ

室内に入ると、形も大きさもさまざまないすとテーブルが、お客さま同士が向き合わないよう、あえてバラバラに置かれています。どれも一人席なので、自分のお好みの空間を選んでください。その瞬間から、自分だけの特別な時間が始まります。

「お客さまは読書をしたり手芸をしたり、窓から外を眺めて過ごしたりと、それぞれの一人時間を楽しんでいらっしゃいます」。オーナーの大塚さんがそう話してくれました。

もともと本が大好きだったという大塚さんは、「本×カフェ」という構想を以前から温めていたといいます。大塚さんにあったのは、「夏休みにおばあちゃんちでゆっくり本を読む」ようなイメージでした。よく一軒家の平面図や見取り図を見ながら、妄想を楽しんでいたそうです。あるとき、たまたま現在の物件に出会い、図面を見てピンとくるものがありました。常盤平は大塚さんにとってなじみのある場所でしたし、駅のすぐ目の前で場所としても申し分ない。何より部屋の間取りや大きさがイメージにぴったりで、大塚さんの心はすぐに決まりました。

オープンしたのは2020年7月。ちょうど3年前になります。折しもコロナ禍でしたが、お店にとっては案外逆風ばかりではなかったよう。その頃は遠出の旅行を自粛する雰囲気の中、徐々に地元の良さに目を向け始めた時期でもありました。SNSなどで少しずつ店のことが知られていくなかで、「ここは『おしゃべりができない店』だから、コロナ禍でも安心してこられる」というお客さまからの声もあったそうです。リピーターが多いのも「ひとつぶ」の特徴かもしれません。

部屋の中には、いくつもの本棚が置かれています。そこから自分の気に入った本を見つけるのもこの空間の楽しみ方の一つ。どれもこれまで大塚さんが気に入って購入してきた本ばかりです。

自分で本を買うときによくあるのが、ジャンルが偏りがちなこと。その点、こちらの棚には、さまざまな分野の本が置かれているように思いました。大塚さんに聞いてみると、「私は興味のある本が、その都度変わっていくんです。ここにある本を見ると、私の人生の変遷がわかるかもしれないですね」。ちなみに最近大塚さんがよく読んでいるのは人類学の本だそう。もしかすると、皆さんもここで思いがけない一冊に出会えるかもしれませんね。

大塚さんに、これまで特に心に残った本をあげてもらったところ、『赤毛のアン』シリーズとの答えが返ってきました。筆者自身も中学生の頃、アンの世界に憧れながら、本をめくった記憶があります。「大人になってから読むと、子どもの頃とはまた違った印象なんですよね」と大塚さん。時代を超えて楽しめるからこそ、名作として長く読み継がれているのかもしれません。本って奥が深い!

喫茶と読書 ひとつぶ

さて「ひとつぶ」では「喫茶」もお楽しみの一つ。この日、窓際の席で筆者がいただいたのは「チーズとニブハニーのトースト(850円)」。ボリュームのある厚切りパンの上に、チーズがたっぷり載っていて、そこに「ニブハニー」と呼ばれるハチミツをかけるのです。「ニブハニー」とは、カカオ豆を粗く砕いた「カカオニブ」とハチミツをミックスしたもの。カリカリとした食感と、チョコレートのような風味がいいアクセントで、食べ応えも充分です。「ニブハニー」とチーズの組み合わせ、相性抜群すぎてあっという間に全部食べてしまいました。

食後は、大塚さんお手製の「プリン(600円)」と「ヌワラエリヤ(600円)」という紅茶をいただきながら、しばし窓の外を眺めます。

喫茶と読書 ひとつぶ

駅前を人々が忙しく行き交う中、そこを見下ろすビルの一室ではゆったりとした音楽が流れ、自分だけの時間が過ぎていく。なんともいえないぜいたくなひとときで、そのギャップがたまらなくいいな、と思いました。

喫茶と読書 ひとつぶ

最後に大塚さんにこう聞いてみました。

「お店をやっていて、一番楽しいのはどんなときですか?」

するとこんな答えが返ってきました。

「お客さまがそれぞれのことに集中している空気が部屋中に満ちている、と感じたときです。そんなときは、その雰囲気に私も入れていただいて、キッチンの奥で静かに本を読むんです」。

「いつも料理を作ったり、飲み物をお出ししたりと、私一人がせわしない音をたててしまって…。静かな時間を提供してるはずなのに、お客さまには申し訳ないと思っています。でも忙しさが一段落したときに、部屋に流れているお客さまの充実した時間にふと気づくんです。そんなひとときを共有できるのが、すごく心地よくて好きですね」。

ぜいたくな自分時間を過ごしたい人に、ぜひおすすめしたいお店です。

喫茶と読書 ひとつぶ

Address

千葉県松戸市常盤平2-9-1 第2石川ビル 3F

Tel

047-712-1074

営業時間

12:00~21:00

定休日

火・水曜日

備考

※「ひとつぶ」にはいくつかの決まりごとがあります。

事前にHPをご確認ください。

https://hitotsub.net/


この記事のカテゴリー: 常盤平 グルメ, 洋食, スイーツ, 飲食店情報, カフェ

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