2021.02.22
おうち時間に香り高いコーヒーを
習志野駅から少し歩いた先の住宅街に並ぶ「コーヒー豆の ゆら」さん。カフェとは違うけれど、コーヒー豆を選ぶのって楽しそうです。
玉が触れ合うときの音、玉響(たまゆら)から付けられたお店の名前が「ゆら」。コーヒー豆を焙煎するとパチパチとはぜる、小さなかわいい音とイメージが重なったとか。すてきな響きですね。
お客さまの多くはご近所の方たち。オープンから17年の間、この地域で親しまれています。おうちの近くにコーヒー豆のお店があると、暮らしの中に楽しみが増える気がします。
外観でお気付きであろう煙突…の先にはこれです、焙煎機!こちらはドイツ製のもの。初めて間近で見ました。大きーい!
2000種はあるというコーヒーの香り成分。この焙煎機の中で起こる化学変化が香ばしさを生み出しているのかと思うと、コーヒーを焙煎することはまるで小宇宙を見ているようです。
コーヒー好きさんは、コーヒーならではの香りに引かれるのが大きいように思います。そこが、日本茶や紅茶とひと味違うところなのでしょうね。ちなみに、香ばしさの中にもほろ苦さがあるタイプは、日本人の大体が好むお味だといいます。そうなのか~。
あ!コーヒー産地の世界地図。これを見ていると、想像力がかき立てられるような気分に…。
ところで私、コーヒーのはじまりはヨーロッパ、となんとなく思っていたのですが…、中東のイエメンが発祥というから驚きました。イスラム教のお坊さんがコーヒーの産地に行った際、豆を持ち帰って周りの人たちに広めたのが13~14世紀という話があるそうです。「夜の説法のとき、これを飲むと眠くならないですよ」なんて言われたり、宗教上お酒が禁止なこともあり、
として珍重されたのかもしれませんね。
ヨーロッパの国々のカフェめぐりをしていると、日本との違いに驚くことがあると店主の松浦さんはいいます。たとえば、コーヒーをブラックで飲むのは日本人くらいで、ヨーロッパの人たちはミルクや砂糖あるいは他のものを、自分好みの分量で入れてコーヒーを楽しむそうです。何を入れるかで個性がうかがえますね。あと、アイスコーヒーを飲みだしたのは日本人なんだとか。ヨーロッパの人たちに「コーヒーを冷たくして飲む」という概念は無かったんですね~。
お!コーヒーのテイスティングですか?コーヒーの場合は「カッピング」と呼びます。カッピングをする前は嗅覚・味覚が鈍らないように、濃い味のものを口にするのは避けるなど、注意が必要なんです。
コーヒーのあくをきれいにすくいながら、慎重に進めていきます。コーヒーは味や香りが多彩なので、カッピングフォームという基準をもちます。「ロースト」・「アロマ」をはじめ細かい分類があるんです。
さて、持ち帰るコーヒー豆を選ぼうかな。私はミルク多めのカフェオレに合うタイプが好きなんですが…。聞いてみると、カフェオレにぴったりなのは甘さのあるケニア産の豆なんだそうです。チョコレートと合わせてもおいしい、人気のコーヒー豆です。
コーヒーにも、何かしらの歴史が関わっていて興味深かったな~。
一杯のコーヒーを入れる日常に、ふとコーヒーのルーツに思いを巡らせる…、豊かなおうち時間が過ごせそうです。