2018.11.19
おまかせネタと旬の料理が楽しみなお寿司屋さん
寿司職人が握る本格的なお寿司を、カウンター越しに眺めながらいただく…。
お寿司屋さんでそんな気軽に食事なんてできませんて!とお思いの方、多いと思います。
でもご安心を。こちらのお店ではカウンター席でも、肩の力を抜いて
食事を楽しめる心遣いを感じられると思いますよ。
新京成線滝不動駅の大穴方面出口を降りたら、踏切を背にしてひたすら直進です。
歩道が狭いので、特に雨の日は足元や車にお気を付け下さい!
緩やかな坂を上ると左に小学校があり、お店の看板が見えてきます。
「寿司・割烹 寿し幸」
お店のご主人は、お父さまの跡を継ぐ2代目の高梨友宏さん。銀座での寿司職人の修行を経て、寿司以外の料理の世界も広げたいと、日本料理を学びに京都へ行ったこともあるそうです。
カウンター席に着くと、「あれっ?」つるしたブドウにふと気付きました。他にもメロン・オレンジといったフルーツも並んでいますね…。
「これってオブジェではなく、生の果物ですよね?」確認せずにはいられません。
ニコニコとご主人は答えます。「本物の果物ですよ。果実酒や酵素ジュースを手作りしているんです」
果物と、もう一つ気になったのがお酒の種類です。お寿司屋さんで扱うお酒って、
寿司ネタに合うであろう日本酒とか白ワイン…ではないでしょうか。
メニューを開くと、なんと泡盛があるんですー!お酒に詳しくない私でも、
これには再びの「あれっ?」でした。どうやらこの泡盛、主に果実酒づくりに使うそうなんですね~。
「果実酒って大体はホワイトリカーを使うんですけど、体にいいものを作るとなると、自然に作られた純米焼酎で、35度以上の度数の高い泡盛がぴったりなんです」
もちろん、普通に泡盛をオーダーすることもできますよ。
さて、食事のオーダーをしましょうか。ランチなら、地魚ちらしやその日おまかせのにぎりがご主人のおすすめだそうです。私も、にぎりをおまかせしました。
「おまかせって、お客さまにとってはお得でいいんですよね。その日によって違うのは楽しみがありますから」
1,000円の並にぎりから2,900円の特上にぎり、寿司以外のお料理にもご主人のセンスが光ります。
季節の野菜や日本各地から届く珍しい食材を取り入れており、この日は北海道産の「松茸だけの土瓶蒸し」がありました。
素材の香りを損なうことなくシンプルに調理された、最高の松茸ですね~。
680円のお料理から、天ぷら盛り合せ(2~3人前)1,800円や旬魚の天ぷら1,680円なども人気です(価格は全て税抜き)。
きれいですね~。お寿司って芸術品!まるで宝石のようです。
シャリが口の中でほどけるとかよく聞きますけど、まさにそれ。握り方に職人技が
あるから、一番良い食感が口の中で広がるようになっているのかな。
ご主人が心がけているのは、自然に対して素直に食材を使うこと。
「魚が天然っていうのは普通の事なんですよね。野菜にしても、オーガニックが特別のように聞こえるけど、余計な手を加えない昔ながらのやり方に戻っただけですから」仕入れの漁場は船橋と築地を併せて地魚の提供に力を入れています。
可能な限り近郊の漁場をメインに仕入れますが、自然相手なので無理をしないところにもご主人らしさがうかがえます。全国の漁場をチェックし、特に仲買さんとのつながりは長い間大切にしています。「『しまあじ』や『まこがれい』は九州、真鯛なんかも西の方がいいんですよ。いいネタを手に入れられるのは、うちがどんなものを使うか、わかってくれている人たちがいるおかげです」
こちらでは、料理のおいしさをさらに引き立てる器にも気を配ります。デザイン性と機能性を考えて、バランスよく取りそろえているようです。
店内の美しい器に興味を持たれる女性のお客さまは多いとか。美濃焼や京焼など器の種類や年代を説明しながらの丁寧な接客に、ハっとさせられます…。
宴会や法事でご利用のお客さまも多く、1階は20人、2階は40人くらいまで対応可能です。
要予約で1週間前くらいから受け付けており、金額に合わせたコースの相談にも応じてくれますよ。
「次に来たときは何を頼もうかな」そう思わせてくれるお店でした♪